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2018.03.16

今治タオル工業組合社内検定に「整経」職種を追加

2018年3月16日
今治タオル工業組合

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今治タオル工業組合社内検定に「整経」職種を追加

 


今治タオル工業組合(愛媛県今治市、理事長 井上裕基)はこのたび、厚生労働省の認定を受けて平成23 年度より実施している今治タオル工業組合社内検定に「整経」職種を追加しました。
「整経」は、タオル製造工程において経糸をビームに揃えて巻きつけ、タオル織機にかける前の状態まで糸を加工する職種で、海外・他産地タオルとの差別化や高付加価値化のために最も重要な工程で、今回の職種追加を機に、より一層の産地技能向上や後継者育成、技能者の地位向上に力を入れていくと共に、産地技能者の最高峰であるタオルマイスター輩出に繋げたい考えです。

今治タオル工業組合社内検定は、平成23 年11 月に厚生労働省の認定を受けて取り組んできた業界社内検定で、「今治タオル」ブランドの根幹を支える技能者の技能評価や技能継承システム構築を目指して平成23 年度~29 年度までに計7 回実施して参りました。

第7回(平成29 年度)までは「タオル製造」職種として、タオル織機を用いてタオル生地の状態にする「製織」技能を対象に学科・実技による試験を1 級、2 級で行い、第7 回に初の女性合格者が2 級で2 名誕生するなど、業界内での認知・受検意欲が高まりつつあります。

今治タオル工業組合社内技能検定 受検者・合格者数(平成23~29 年度)

等級 受検者数 合格者数
1 級(受検資格:職務経験7 年以上等) 64 23
2 級(受検資格:職務経験2 年以上 ) 48 28

 

今回の「整経」職種追加は、今後の今治タオルブランディングや海外・他産地タオルとの差別化や高付加価値化を進めていく上では整経技能の業界標準化が欠かせないとの考えのもと、愛媛県立今治高等技術専門校、愛媛県産業技術研究所繊維産業技術センター、今治市、愛媛県繊維染色工業組合(山本敏明理事長)、今治タオル技能士会(山岡浩司会長)などの協力を得て、平成26年度からシステム化に取り組んできたものです。

「整経」は、タオル製造工程において経糸をビームに揃えて巻きつけ、タオル織機にかける前の状態まで糸を加工する職種として、織物設計書(タオルの設計図)に基づいて必要な経糸の本数・質量を計算するほか、糸の状態・加工方法やタオル織機の特性に合わせた準備を行います。

整経業務の中で特に重視されるのが張力(テンション)ですが、職人の勘コツに依る部分が多い一方、従事者の高齢化は進んでいて、後継人材育成が求められていました。整経業務に関する知識・技能の業界標準を社内検定として体系化することで、後継人材育成や各従事者のステップアップに繋げることで、技能者の社会的地位向上やタオルマイスター輩出にも繋げたい考えです。

平成30年3月15日付で厚生労働省より職種追加に係る承認を受け、平成30年度からは、タオル製造(製織)及びタオル製造(整経)の2職種で試験実施をしていく計画です。なお、今回の職種追加に伴い、検定名称及び職種の変更を次の通り実施しました。

 

検定名称 今治タオル工業組合社内技能検定 今治タオル工業組合社内検定
職種 タオル製造 タオル製造(製織)
タオル製造(製経)
等級 1級・ 2級 各職種 1級・ 2級

 

(参考)
タオルマイスター
今治タオル工業組合では、平成20年よりタオル製造技能者の最高峰として「タオルマイスター」制度を展開し、現在は6名を叙任しています。タオルマイスターの資格要件は、「国家技能検定1級(平成13年度に廃止)もしくは社内検定1級合格者で国家技能検定1級相当と認められるもの」など5項目あり、社内検定1級合格を登竜門と位置付けています。

厚生労働省 社内検定認制度
社内検定認定制度は、個々の企業や団体が、そこで働く労働者を対象に自主的に行っている検定制度(社内検定)のうち、一定の基準を満たしており、技能振興上奨励すべきであると認めたものを厚生労働大臣が認定する制度です。「技能の見える化・標準化」「従業員のモチベーションアップ」「知識や技能・技術の向上」「若手従業員の定着・新入社員の採用」「社内の技能評価への権威づけ」「業界内での地位向上・差異化」「顧客の評価」「広報効果・企業ブランドの向上」等が導入効果として挙げられ、3月15日現在、49企業・団体130職種が認定されています。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/ability_skill/syanai/index.html